深海生物大事典

　冷たく、高圧で、真っ暗な深海に潜む、想像を超える生きものたちの世界、深海。そこに生きる鮮やかな色彩と見たこともないユニークな姿。
　「深海生物大事典」は、広大な暗黒空間である深海をイメージする黒い背景が、珍しい姿形や色の鮮やかさを際立たせ、まるですぐそばで見ているような臨場感あふれる写真に目が釘付けになります。
　大辞典という名の通り、深海生物の掲載種の多さと詳細な解説が秀逸で、見たことがない生き物への好奇心を刺激し、貴重な出会いを楽しめるのも、本書ならではの魅力で、深海生物検定の公式テキストに指定されています。
　本書の美しくユニークな深海生物たちを眺めていると、深く静かな海の底に引き込まれて自分自身が深海生物になったような感覚に陥り、音も光もない漆黒の闇に身を委ねているようで心が癒されていきます。
　『漆黒に映える深海生物に癒される本』としてもお勧めです。