三体

『中国でシリーズ2100万部突破！　全世界で大きな反響、ヒューゴー賞受賞。バラク・オバマやマーク・ザッカーバーグも絶賛！』
　もうこれだけで、読みたくなりませんか？ 　エンジニアが本職という中国人作家によるSF小説で、序盤は、人物の名前や背景として語られる文化大革命に戸惑いますが、読み進むにつれ、その世界観に呑み込まれ、引き込まれていきます。虚構も大きければ大きいほど、現実味を帯びて来るから不思議です。
　ストーリーを貫いているのは、「地球外文明とのコンタクト」です。ベタなテーマと侮るなかれ。他の追従を許さない圧倒的なスケール感と、深い経験に裏打ちされた精緻な科学知識。物理学とは無縁の私には、真偽の判断などできるはずもなく、怒涛のように繰り広げられるストーリーに、価値観も常識もひっくり返されていきます。将来映画化必至の傑作です。
　学生だし小説など買う余裕はない、という方もご安心ください。附属図書館にちゃんとあります。一般の図書館では予約殺到、入手困難な本が、書棚にひっそりあることも多く、本当に穴場です。
　悩み多きそこのあなた、今見えている世界が全てとは限りません。狭い世界と窮屈な日常から離れて、しばし心を遊ばせてみませんか。想像を遥かに超えた未知の世界が待っています。