日本の国民に、鳥取で何が有名かと問うと大抵は「鳥取砂丘」(以下、砂丘)と答えます。
鳥取大学(以下、鳥大)に入学した学生は、卒業するまでに砂丘のことを学ぶ機会が2014年度まではありませんでしたが、共通教育で「鳥取砂丘学」が開講されるとともに本書は発行されました。大学の長い歴史の中で、地元の根幹を成す砂丘のことを専門に学ぶ機会が設けられなかったことは意外ですが、砂丘の歴史、地形、気象、生物等の知識を幅広く身に付けられる本書は学生が卒業後に砂丘のことを正しく伝えることに大きく貢献することと思います。
私の青森にいる叔父が、「鳥取には砂漠があるんだべ?」と問いかけたことがありますが、叔父だけでなく国民のほとんどがそう思っていることでしょう。学生には、講義や本書を通して砂丘と砂漠、乾燥地の違いを説明したり、「ブラタモリ」でも紹介されたような砂丘の新たな魅力を伝えたりすることで、鳥取を代表する砂丘が広く日本国民そして世界に認知されるよう著者一同努力しています。
鳥取砂丘学
推薦文

鳥取砂丘学
- 著者:
- 小玉芳敬, 永松大, 高田健一編
- 出版社:
- 古今書院
- ISBN:
- 9784772252966
- 所蔵:
- 中央図書館 教員著作 ほか
454.64:Tot

鳥取大学
乾燥地研究センター准教授
木村 玲二