コーヒーの医学

推薦文

コーヒーの医学
著者:
野田光彦編著
出版社:
日本評論社
ISBN:
9784535805026
所蔵:
中央図書館 開架
498.5:Koh

 コーヒーは世界でもっとも飲まれている飲料の一つである。近年、一日2-3杯のコーヒーは健康に効果があり、糖尿病、がんだけでなく、全死亡率の低下もみられるという研究結果が多数みられるようになった。
 糖尿病、がんの予防効果などコーヒーは現代生活の“癒し”となるのか? 追跡調査で集大成するコーヒーと健康の真実として編集された一冊であり、コーヒーの消費量が日本一と言われている鳥取県にとっても興味深い内容である。
 鳥取大学医学部も参加した文部科学省「がんの危険因子の評価に関する大規模コホート研究JACC Study(Japan Collaborative Cohort Study for Evaluation of Cancer Risk)での、コーヒーの摂取状況と肝臓がんによる死亡リスクとの関連なども紹介されている。鳥取県の住民の長期追跡データも含まれているこの研究では、他の大規模コホート研究結果と同様に、コーヒーをほとんど飲まない人と比較して、毎日1杯以上飲んでいる人の肝臓がん死亡リスクが半減していることが明らかになった。

鳥取大学
医学部長

黒沢 洋一

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