つめたいよるに

推薦文

つめたいよるに
著者:
江國香織著
出版社:
新潮社
ISBN:
9784101339139
所蔵:
医学図書館 ほか
913.6:Eku

 たまご料理と、アイスクリームと、梨*が大好きで、キスの上手い犬のデュークが死んだ翌日、バイトに行く途中の電車で出会った男の子と過ごした1日、“デューク”**。コンビニでバイトをする大学生**のクリスマスイブの半日、“とくべつな早朝”。「つめたいよるに」は、“デューク”で始まり、“とくべつな早朝”で終わる、21の短編集**です(各編5分程度で読めます)。どの短編も、悲しみ、寂しさ、懐かしさ、愛おしさが、クリスタルの滴のように濃縮していて、心に沈みこみ、すきとおった水となり、ゆらゆら波うちます。私の大好きなストーリーは、先の二編の他、“夏の少し前”〜女子中学生が時をかける、“鬼ばばあ”〜小学生と老人達の想い出、“ラプンチェルたち”〜女子大生達のとある夜、“子供たちの晩餐”〜体に悪そうな食べ物万歳、“ねぎを刻む”〜孤独とねぎと涙、です。“草之丞(くさのじょう)の話”も良いな、、、過去からの来客。主人公達と年の近い学生の皆さんは、読後、何を感じるでしょうか。

* 梨が大好きなデューク→梨→鳥取県。
** デュークの主人公は21才女子、大学生は21才林くん、21の短編集
→21は7の倍数→70周年。

 ちょっと強引ですが、鳥取大学とも関係していますw

鳥取大学
保健管理センター所長

三島 香津子

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